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- 駐車場「平置き」とは?メリット・デメリットや機械式との違いを徹底解説
車を日常的に使う方や、マンション・月極駐車場を探している方にとって、駐車場選びは重要なポイントです。
よく耳にする「平置き駐車場」とは、車を地面に直接停めるシンプルな駐車場の形式を指します。
機械式駐車場のように昇降装置を使わず、すぐに車を入出庫できるため、大型車やSUVでも停めやすく、駐車操作が苦手な方にもとても便利な駐車場です。
特に賃貸物件を探す場合にも「平置き駐車場 賃貸」で検索すると、自宅の近くで利用できる駐車場を簡単に見つけられることができます。
しかし、利便性の高さだけでなく、土地面積や料金、天候の影響、セキュリティ面などの注意点もあります。
本記事では、平置き駐車場の特徴やメリット・デメリット、機械式との違い、マンションや月極駐車場での活用シーン、料金相場まで幅広く解説します。
「どの駐車場が自分に合うか分からない…」という方も、この記事を読めば理想の駐車場選びに役立つことでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

平置き駐車場とは?地面に直接停める駐車場の基本を解説!
「平置き」とは?
平置き駐車場とは、地面に直接車を駐車する方式を指します。
機械式駐車場との違いは、リフトやターンテーブルなどの機械を使わないことです。
機械設備を使用せず、利用者が自分で運転して駐車スペースに停めるのが特徴です。
多くは屋外に設置され、屋根がない「青空駐車場」が基本ですが、建物の1階部分や地下に設けられることもあります。
月極駐車場やコインパーキングでも広く採用されており、特に郊外の大規模商業施設やスーパー、病院、マンションなどでよく見られます。
他の駐車場タイプと比較して設置が容易で、アスファルトやコンクリート舗装、照明、入出庫ゲートなどの簡単な設備で運用できるため、初期費用や維持メンテナンス費用が比較的安価な点がメリットとして挙げられます。
しかし、都心など広い敷地の確保が難しい場所では、多くの駐車台数を確保しにくいというデメリットもあります。
平置き駐車場の基本的な特徴
平置き駐車場には次のような特徴があります。
①直感的に利用できる→白線や車止めブロックで区画が決められており、誰でも簡単に駐車可能
②車両制限が緩やか→車高や重量の制限が少なく、ミニバンやSUVも停めやすい
③機械故障の心配が少ない→昇降装置がないため、故障リスクが低く維持管理が簡単
④屋外型は天候の影響を受ける→雨や雪、直射日光にさらされる場合がある
平置き駐車場はシンプルだからこそ利便性が高く、特に日常的に車を利用する人や大型車を所有する世帯に人気があります。
平置き駐車場を利用するメリット

平置き駐車場には、日々の車の利用においていくつかのメリットがあります。
そんなメリットについて詳しく見ていきましょう。
車の出し入れがスムーズで待ち時間が発生しない
平置き駐車場は、自分で直接運転して駐車するため、車の出し入れが非常にスムーズです。
機械式駐車場のように、車をパレットに乗せて昇降させる待ち時間が発生しません。
特に、通勤時間帯や帰宅時間帯など、混み合う時間帯でも、他の車の入出庫を待つことなく自分のペースで利用できるため、ストレスが少ないといえるでしょう。
自走式立体駐車場と比較しても、移動距離が短く、出入り口までのアクセスが良い場合が多いため、比較的短時間で入出庫を完了できます。
ドアの開閉がしやすく荷物の積み下ろしも楽にできる
平置き駐車場は、一般的に駐車スペースと通路に比較的ゆとりがあるため、ドアの開閉がしやすいというメリットがあります。
隣の車にぶつけたり、ドアを開けにくいといった心配が少なく、安心して乗り降りすることができます。
また、駐車後に荷物を車外に出したり、トランクから積み下ろしたりする作業もスムーズに行えます。
機械式駐車場では、駐車前に同乗者や荷物を降ろす必要があるケースもありますが、平置き駐車場ではそのような手間がかかりません。
車高や車幅の制限が緩やかでハイルーフ車も安心
平置き駐車場は、機械設備による昇降がないため、車高や車幅、重量の制限が比較的緩やかです。
特に最近人気のハイルーフ車や大型のSUVなど、サイズが大きい車でも駐車しやすい点が大きなメリットです。
機械式駐車場では、車種によっては高さや幅、重量の制限で利用できない場合も少なくありません。
平置き駐車場であれば、駐車区画に収まるサイズであれば、ほとんどの車が問題なく駐車できます。
一般的な駐車場のサイズとして、軽自動車では幅2.0m×長さ3.6m、普通乗用車では幅2.5m×長さ6.0m以上が推奨されています。
ドアの開閉や人の通り道を考慮すると、車の全幅に加えて75cmから90cm程度の余裕があると更に良いとされています。
平置き駐車場を利用するデメリット
平置き駐車場には利便性や柔軟性といったメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
屋根がなく雨や紫外線など天候の影響を受けやすい
平置き駐車場は、基本的に屋外に設置されることが多く、屋根がない「青空駐車場」が一般的です。
そのため、雨や雪、強風、直射日光といった天候の影響を直接的に受けやすい点がデメリットです。
雨の日の乗り降りや荷物の積み下ろしが不便になるだけでなく、紫外線によって車の塗装が劣化したり、車内の温度が上昇したりする可能性もあります。
積雪地域では、冬場の除雪作業が必要になる場合もあるでしょう。
また、風によって飛来物が車に当たるリスクも考慮する必要があります。
セキュリティ対策が不十分だと盗難やいたずらのリスクがある
平置き駐車場は、開放的な構造であるため、セキュリティ対策が不十分な場合、盗難やいたずらのリスクが高まる可能性があります。
特に人通りの少ない場所や夜間は、車上荒らしや当て逃げなどの被害に遭う可能性も否定できません。
管理人が常駐していないコインパーキングや月極駐車場では、防犯カメラの設置状況や照明の明るさなどを事前に確認することが重要です。
※自動車盗難は深夜から朝方にかけての発生が多い傾向にあります。
2023年のデータでは、22時から翌9時までの深夜から朝にかけての発生割合が約5割から58.4%とされているため、
夜間のセキュリティは特に重視すべき点です。
平置き駐車場を経営する人にとってのメリット
平置き駐車場は、利用者にとってだけでなく、土地オーナー様や経営者にとっても大きなメリットがあります。
機械式駐車場に比べて初期投資や維持管理コストが抑えられるうえ、運営の手間も少ないため、土地活用の手段として人気です。
ここでは、経営者視点から見た平置き駐車場のメリットを具体的に解説します。
初期投資・維持費が抑えられる
平置き駐車場の大きな魅力の一つは、機械式駐車場に比べて初期投資や維持費が格段に安いことです。
機械式の場合、昇降機やターンテーブルといった設備を導入する必要があり、数千万円単位のコストがかかるケースも少なくありません。
一方で平置き駐車場は、舗装工事やライン引き、車止めブロックの設置といった最低限の工事で開業できるため、数十万円から数百万円程度で始められることが多いです。
さらに、設備がシンプルな分、故障による修理費用や点検費用もほとんど発生せず、ランニングコストを抑えて長期的に安定した経営が可能となります。
運営管理がシンプルで手間がかからない
平置き駐車場は、設備トラブルが少なく、運営管理が非常にシンプルです。
機械式駐車場では、利用者が機械の操作に戸惑ったり、装置の故障対応に管理者が駆けつけたりする必要がありますが、平置きの場合はそのような心配がありません。
日常的な管理といえば、定期的な清掃や車止め・看板の点検、利用料金の集金やシステム管理程度で済みます。
また、近年ではコインパーキング用の精算機やオンライン管理システムを導入することで、無人運営も容易になっており、日常的に駐車場へ足を運ぶ必要もほとんどありません。
これにより、時間や労力を大きく割くことなく、効率的に収益を得られる点がメリットです。
平置き駐車場の維持管理
平置き駐車場の維持管理は、利用者が快適かつ安全に駐車場を利用するために非常に重要です。
機械式駐車場に比べてメンテナンス費用はかからないものの、快適で安全な利用環境を維持するためには、定期的な清掃や点検が欠かせません。
例えば、ゴミや落ち葉の除去、雑草の処理、排水設備の点検は、駐車場をきれいに保ち、水たまりやぬかるみを防ぐ上で効果的です。
特に、夜間の安全確保や防犯対策として、照明や防犯カメラの設置も重要です。
駐車場全体を見渡せる位置に防犯カメラを設置したり、人感センサー付きの照明器具を選んだりすることで、セキュリティを強化できるといえるでしょう。
また、舗装のひび割れや設備不良を早期に発見するための定期的な点検も、大きなトラブルを未然に防ぐために重要です。

機械式・自走式立体駐車場との違いを比較

駐車場には平置きの他に、機械式や自走式立体駐車場といった種類があり、それぞれ特徴が異なります。
これらの違いを理解することは、自身の駐車環境を選ぶ上で重要なポイントになるでしょう。
機械式、自走式立体駐車場との違いをご紹介します。
機械式駐車場との違い:入出庫の時間と車種制限
機械式駐車場は、昇降機などの機械装置を使って車をパレットに乗せ、上下左右に移動させて駐車するタイプの駐車場です。
限られた敷地面積に多くの車を収容できるため、特に都心部で多く見られます。
平置き駐車場との大きな違いは、入出庫にかかる時間と車種のサイズ制限にあります。
機械式駐車場では、車を呼び出してパレットが移動するまでに30秒から3分程度の待ち時間が発生することがあります。
混雑時にはさらに時間がかかる可能性も考えられます。
また、機械の構造上、車高や車幅、重量に厳しい制限があるため、ハイルーフ車や一部の大型車は駐車できないケースもあります。
一方、平置き駐車場は待ち時間がなくスムーズに入出庫でき、車種のサイズ制限も比較的緩やかです。
駐車料金に関しては、機械式駐車場は平置き駐車場よりも安価な傾向がある場合があります。
特に都心部では、機械式駐車場の方が平置き駐車場より月額料金が安くなる傾向が見られます。
これは、同じ面積でも機械式駐車場の方が多くの台数を収容できるためです。
しかし、エリアや条件によっては平置き駐車場とほぼ同等の金額であったり、平置き駐車場の方が人気が高く価格設定も高めに設定されていることもあるため、一概に機械式駐車場が安価であるとは限りません。
自走式立体駐車場との違い:天候への強さと場内移動の手間
自走式立体駐車場は、スロープを使って自分で運転しながら上層階へ移動して駐車する、2階建て以上の建物の駐車場です。
デパートやショッピングモールなどで多く採用されています。
平置き駐車場との主な違いは、天候への強さと場内移動の手間です。
自走式立体駐車場は建物内に駐車するため、雨や紫外線などの天候の影響を受けにくいというメリットがあります。
しかし、駐車する場所によっては車までたどり着くまでに距離があり、階段やエレベーターを利用する必要があるため、平置き駐車場に比べて場内移動に時間がかかったり、手間を感じたりすることもあるでしょう。
一方、平置き駐車場は天候の影響を受けやすいですが、出入り口からの距離が短く、車までの移動がスムーズです。
立体駐車場は、限られた敷地で多くの駐車台数を確保できるため、都市部での設置に適しているといえるでしょう。
平置き駐車場の料金相場
一般的に、平置き駐車場は利便性が高いため、都市部では機械式駐車場よりも料金が高くなる傾向が見られます。
これは、機械式駐車場が同じ面積により多くの車両を収容できるため、1台あたりの料金を抑えられるためです。
しかし、郊外では平置きと機械式の料金差はあまり見られないこともあります。
東京都内の月極駐車場の平均賃料を見ると、機械式駐車場が約33,790円、平置き駐車場が約25,515円と、機械式駐車場の方が高額になる傾向があります。
ただし都心3区(千代田区・中央区・港区)においては、平置き駐車場が50,000円から120,000円、機械式駐車場が40,000円から60,000円と平置きの方が高額になる傾向が見られます。
・月極駐車場の相場(都心部)
都心部では月額30,000円~60,000円程度が相場です。
・月極駐車場の相場(郊外)
郊外では月額5,000円~15,000円程度で利用可能です。
・時間貸しコインパーキングの料金
時間貸しでは30分200円~600円程度が目安です。
・大型車や特別区画の料金差
大型車や屋根付き、EV充電設備付き区画は料金が高めに設定されることがあります。
・平置きと機械式の料金比較
平置きは利便性が高い分、都市部では機械式よりやや高めになる傾向があります。
マンションでの平置き駐車場
マンションにおける平置き駐車場は、その利便性の高さから多くの入居者に選ばれています。入出庫の際に機械操作を必要としないため、スムーズな車の出し入れが可能です。特に、小さなお子様がいるご家庭や、日常的に車を利用する方にとって、待ち時間なく利用できる点は大きなメリットといえるでしょう。また、車高や車幅の制限が機械式駐車場に比べて緩やかなため、ミニバンやSUVといった大型車を所有している方でも安心して駐車できます。これにより、マンションの物件価値を高める要素としても注目されています。しかし、マンション敷地内に平置き駐車場を確保できるかどうかは、立地や敷地の広さによって異なり、空きがない場合は機械式駐車場や外部の月極駐車場を検討する必要があるでしょう。
・マンション駐車場に平置きがあるメリット
入出庫のスムーズさや大型車対応が可能で、住民の利便性向上につながります。
・平置き駐車場がない場合の注意点
機械式のみの場合、車高や重量制限を確認する必要があります。
・入居者に人気のポイント
平置き駐車場はストレスなく利用できることが人気の理由です。
・大型車ユーザーにおすすめの理由
車両制限が少ないため、ワンボックスカーやSUVでも安心して停められます。
・物件価値への影響
平置き駐車場の有無はマンションの魅力や資産価値にも影響します。
【状況別】自分に合った駐車場の選び方

駐車場の種類は多岐にわたるため、自身のライフスタイルや重視するポイントに合わせて選ぶことが重要です。
都心部の新宿、渋谷、品川、東京、横浜といったエリアでは、月極駐車場を探す際に特に選択肢を比較検討する必要があるでしょう。
利用頻度や車のサイズ、予算、利便性、セキュリティ対策など、さまざまな観点から自分にとって最適な駐車場を見つけることが大切です。
特に「近く」にある駐車場を見つけるためには、オンラインの駐車場検索サービスなどを活用するのも効果的です。
利便性と車のサイズを重視するなら平置き駐車場がおすすめ
日常的に車の出し入れが多く、利便性を最優先したい場合や、ハイルーフ車やSUVなど車のサイズが大きい場合は、平置き駐車場がおすすめです。
平置き駐車場は、入出庫がスムーズで待ち時間がなく、ドアの開閉や荷物の積み下ろしも楽に行えます。
特に、小さなお子さんがいる家庭や、頻繁に車を使用する方、マンションに住んでいて敷地内駐車場を検討している方には、その使い勝手の良さが大きなメリットとなるでしょう。
ただし、広い敷地が必要なため、都心部では月極駐車場として平置きを見つけるのが難しい、あるいは料金が高くなる傾向がある点には注意が必要です。
防犯性と天候からの保護を優先するなら機械式・立体駐車場がおすすめ
車のセキュリティを重視したい場合や、雨風、紫外線など天候の影響から車を保護したいと考える場合は、機械式駐車場や自走式立体駐車場が適しています。
機械式駐車場は、外部から車に触れることができないため、盗難やいたずらのリスクが低く、高い防犯性が期待できます。
また、建物内にあるため、雨や直射日光から車を守ることができます。
自走式立体駐車場も同様に、屋根があることが多く、天候の影響を受けにくいというメリットがあります。
マンションに併設されている機械式や立体駐車場は、防犯カメラや管理人の常駐によって、さらに安心感が高まる場合があります。
しかし、機械式駐車場は入出庫に時間がかかり、車種のサイズ制限があること、自走式立体駐車場は車までの移動距離が長くなる可能性がある点も考慮して選びましょう。
まとめ
駐車場の「平置き」は、車の出し入れがスムーズで維持管理コストも抑えられる反面、広い土地を必要とするため立地条件や収益性に左右されやすい特徴があります。
一方で「機械式駐車場」は、省スペースで多くの台数を確保できるものの、建設費や維持管理費が高く、利用者の利便性にも配慮が必要です。
土地活用や駐車場経営を検討する際は、立地や周辺環境、想定される利用者層、そして予算などを総合的に踏まえて「平置き」と「機械式」のどちらが適しているかを見極めることが大切といえるでしょう。
平置き駐車場についてのメリット・デメリットを理解しご自身のライフスタイルに合わせて、最適な駐車場選びを実現させましょう。
「自分の土地にはどのタイプが合うのだろう?」とお悩みの方は、専門的な視点から最適なプランを提案できるプロに相談するのがおすすめです。
土地活用をお考えの方は、ぜひ ユアー・パーキング までお気軽にご相談ください!
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